スペイン政府公認 在スペイン日本人通訳協会
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 もう三年ほど前になるが、福岡のお世話のなった方がいてriojaの82年物のグラン リザーブを持って訪問した。本人はまだ帰宅してなく奥さんが台所のテーブルにそのお土産を置いたようだった。その内ご主人が帰宅され、台所の方から声が聞こえてきた。「何ね、赤ワインね、赤ワインはすかんちゃんね、白ワインのほうがよかあ」 本人は私が持ってきたものとは気がつかなかったと思うし、客間にいた私に聞こえたとは思わなかったのだろう。しかしガッカリである。これこそ猫に小判、豚に真珠、ユダヤ人にロブスター、インド人に神戸肉、イスラムにハモン イベリコ(最高の生ハム)である。よく誤解されることだが年代物のワインと言うと古ければ古いほど価値が出ると思っている方が多い。一概には言えないが大体雨の少なかった年のワインが出来が良い。82年のriojaは世紀のワインと呼ばれたものである。貯蔵の過程で四段階に分けられる。樽に寝かしてないのがjoven(若い)、一年未満がcrianza,一年から三年寝かしたのがreserva,三年以上寝かせたのがgran reservaである。もちろん樽(オーク材)の質によっても出来が違ってくる。微妙な環境で味が違ってくる底の深い飲み物である。ここで言うワインとは赤ワインのことであって白ワインは比較的簡単にできることもあり、また手を加えてもさして味が余り変わらないこともあって料理用は別としてあまり需要はない。スペインにはもう一箇所最高級ワインの産地ribera de dueroと言う原産地ものがあるのだが、こちらの方は82年物は最高級ランクではなく上から二番目である。ここが生き物と呼ばれるワインの面白いところだ。スペインのブドウ畑は概して棚を造らない。気候や土壌に似合った栽培法であろう。収穫の後は株を残してすべて切り取ってしまう。収穫のほうは一日中、中腰でやるわけだから大変だ。今年は夏の前半強烈に暑かったこともありvendimia(収穫)は十日ほど早く始まっている。一杯のrioja,これぞ至福のひと時である ゴルド PR |
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